参議院は森友学園関連資料の改ざん問題によって紛糾しています。日本共産党は、今日の参議院予算委員会は、その審議の土台がないとして開催すべきではないことを訴えています。
この問題の元を辿れば、大阪府豊中市の国有地が、8億円も値引きされ、売却されたのではないか、それは安倍昭恵氏が名誉校長を務めるなど、政治の力で行政が歪められた結果ではないか、という疑惑です。事実とすれば、お友だちのために行政をゆがめた事件として大問題です。
その真相究明のために、参議院では、与党・野党そろって会計検査院に調査を依頼しました。今回問題になっているのは、会計検査院に対して提出した財務省の資料は、財務省によって改ざんされていた疑いがあるということです。改ざんされていたとすれば、公用文書毀棄罪という犯罪にあたると言われます。しかも、それが財務省の組織ぐるみで行われたということになります。政府にとって都合の悪い資料は改ざんまでして隠したことになり、まさに内閣総辞職に値する事態となります。
ですから、今回の事態は与党にも、怒ってもらわないといけません。
与党も一致して会計検査院が調査したのに、財務省はその報告を改ざんし、誤魔化していたということは、参議院全体・国会全体を冒涜した行為であり、さらには国民に対する冒涜です。国権の最高機関としての機能を踏みにじられているのです。
こうした異常を正すことなく、審議に応じることはできません。ですから、野党が委員会に出席しないのは、「審議拒否」ではなく、「審議の前提が崩されたため、審議そのものに応じられない」のです。
私も先ほど、参議院環境委員会の「理事会」に出席し、審議の土台が壊されている現状で委員会の開催はすべきではないと述べ、委員会は出席できないという態度をとりました。与党の各理事は「委員会に参加します」とだけ発言。委員長の職権によって委員会は行われてしまいました。
「もう国会終盤のようだね」との言葉が飛び交っています。昨日から、国会の周りには市民がつめかけ、安倍政権に対して抗議をしています。昨年、共謀罪が強行された国会の様相に、徐々に近づいています。
事態は、国会の終盤というより、安倍政権の終盤とみるべきだと思います。安倍政権はどこまで腐食してしまったのか。もう国民の信頼は取り戻せないでしょうし、安倍政権に未来はありません。市民と野党が力を合わせて安倍政権を倒す、歴史的な局面を迎えています。