「悔しい」の一言です。「働かせ方」大改悪法案が可決されました。法案の元となるデータはねつ造され、高度プロフェッショナル制度(高プロ制度)への労働者のニースはアリバイ的に作られたものだったことがはっきりしました。立法事実などないのです。むしろ、高プロ制度を作ろうと提言したのは財界ですから、労働者を守るべき労働法制を、使用者の側の要求で作るなど、本末転倒の法案が「働かせ方」大改悪法案でした。
高プロ制度は、使用者に労働時間の把握する義務を課していません。どれだけ働き、過労死しても、高プロ制度で働く労働者の責任とされてしまいます。どれだけ働かされたのか記録が残りませんから、労災として認定されることはもちろん、労災申請すらできないことになりかねません。ですから、実際に過労死は増えても、見かけ上、過労死は減ることになるかもしれません。
時間外労働の罰則付き上限規制についても、繁忙期は月100時間、2ヶ月~6ヶ月平均80時間が上限であり、過労死ラインを超えています。この法律が過労死促進法であることは明白です。
何より許せないのは、何の道理もたたないこの法律を、全国過労死を考える家族の会のみなさんが傍聴する中、強行したことです。高橋まつりさんの母・幸美さんの「まつりの母として絶対に納得できない。命より大切な仕事なんてありえない」との言葉に胸が詰まります。日本共産党を強く大きくし、一日も早く安倍政権を退陣に追い込みたい怒りでいっぱいです。
(7月2日付け愛知民報掲載)