先日の土曜日、長野市内で開かれた「子ども食堂」の場に行かせてもらいました。NPO「ホットライン信州」の取り組み。今後、長野県下に広げていくために、長野市や塩尻市、松本市などで研修会も開催していく予定とのことです。この日も、隣の須坂市からNPOの方が見学に来られていました。
私が会場となっていた公民館へ行かせていただくと、子どもたちが6人ほど遊んでいました。台所では、10数人のボランティアの方が、ちらし寿司などを作っていましたし、地元の大学生もボランティアで子どもと遊んでいました。
長野市の大豆島地域からきたというお母さんは、「今日は初めてきました。受付で、参加の条件はあるんですかと聞いたら、特にないということで安心しました」と話してくれました。お父さんは、土日が仕事。転勤族で、生活環境が変わってしまうことから、「長男の友だちづくりに不安があって。土日に、小学校以外の友人関係もつくってあげたい。今日は、家にいるより落ち着いて遊んでいてくれてうれしい」と喜んでおられました。
須坂市から来られた方は、「流行りごとだから、子ども食堂をやるわけではない。地域で子どもたちを支えていくというネットワークが大切だと思う」と話されていました。
「子どもの貧困」ということは、食事がままならないという実態を作っています。長野県飯田市の「ティッシュって甘いものもあるんだよ」と女の子が話した新聞記事は、その実態を明らかにしていると思います。同時に、友達づくりの困難や勉強の遅れなども現れます。しかし、それを解決するうえで、貧困が見えにくいことや国民一人ひとりが自分のことで精一杯、生活保護などの社会保障に頼るのは甘えだというバッシングなど、分断されているという問題もあります。
子ども食堂や無料塾などの取り組みが広がっていますが、ただの食事提供、学習支援というだけではない多面的な役割があることに、きちんと目を向けることが大切だと思います。そして、市民の活動と一体に、不安定雇用、低すぎる最賃、社会保障の切り捨て、などなど、大本にある政治を変えなければ、貧困の連鎖を立ちきることがどうしても必要です。
子どもの貧困解決へ、決意を新たにしました。