廃掃法改正案等の質疑が行われ、スクラップヤードや不法回収業者の規制、拡大生産者責任の明確化を求めました。
これまで、スクラップヤードの「雑品スクラップ」は「有価物」とされれば、「廃棄物」処理法の規制がかからず、有効な規制が打てないという問題があり、住民や自治体等から改善を求める声が上がっていました。今回の法改正は、使用済み家電などは「有価物」であっても「有害使用済機器」として取り扱い、「ヤード業者」に届け出をさせ、都道府県に監督させるもの。
武田議員は名古屋港でのヤード火災や、神奈川県綾瀬市でヤードが崩壊し、児童養護施設の児童や職員が一時避難した事例を紹介。「うずたかく積み上げられたヤードの中に、有価物や火災の原因となる廃棄物が混在する。現場では判断がつかないのでは」と質問。環境省の中井徳太郎廃棄物リサイクル局長は「今回、都道府県等が日常的に状況把握できるよう法的手当てをする」と答弁。武田議員は「体制強化など、自治体を支援し、実効性あるものとすべき」と述べました。
また、条例で不用品の「回収業者」の届出制を行い、不法業者の規制を行っている鳥取県の事例を紹介。使用済み家電などを適正なリサイクルルートに乗せるため、国も今回の法改正で回収業者の規制に踏み込むべきと指摘。井林辰憲環境政務官は「スクラップヤードの規制で対応し、無許可回収業者に取締りについては、自治体向けのセミナーなどを行う」と答弁しました。
武田議員は「使用済み家電に含まれる金属などの値段が上がれば、海外に売りたいと不用品回収業者が出てくる」と不十分さを指摘。「適正なリサイクルルートに乗らず、生産者の責任も果たされなくなる。生産段階はもちろん、廃棄・リサイクルまでメーカーが責任を負う拡大生産者責任を明確にすべき」と要求。山本公一環境大臣は「メーカーに環境配慮設計などを示したガイドラインの厳格運用を求めていく」と答弁しました。