活動日誌

東日本大震災から9年目の国会と新型コロナ

 東日本大震災、栄村を襲った大地震から9年を迎えました。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災されたすべてのみなさまにお見舞い申し上げます。

 国会では、新型コロナウィルス対策のため東日本大震災追悼行事もなくなり、参議院では、3月11日の本会議冒頭、議長があいさつするのみとなりました。国会質疑でも東北を中心とした被災地の実情を突き付け、政治の責任を追求する内容が極めて希薄です。その大きな原因は、新型コロナウィルス感染拡大という事態もありますが、安倍政権の国政私物化、政治モラルの崩壊があることも、悲しいかな現実です。

 森まさこ法務大臣は、3月9日の参議院予算委員会で「東日本大震災のとき、検察官は福島県いわき市から国民が市民が避難していない中で、最初に逃げた。そのとき、身柄を拘束している十数人の方を理由なく釈放して逃げた」と国会で答弁したのです。その後の衆議院法務委員会でも、森法相は「これは事実であります」と答弁。しかし、3月12日には法務省も政府・与党も、これは「事実無根」と認めました。

 森まさこ議員の地元は福島。まさに3月11日をまたいで大問題となったこと発言。検察行政を所管する大臣として、事実と異なる発言を繰り返していては、法務大臣たる責任を果たせないことは明白です。潔く辞任すべきではないでしょうか。

 新型コロナウィルス対策も緊迫しています。新型インフルエンザ特措法の改定は、国民の権利を制限する緊急事態宣言の危険が含まれており、これを実質2日間で可決してしまうなど許されるはずもありません。

 私は参議院国土交通委員会で、貸切バスはキャンセルが相次ぎ、タクシーも3月に入って急激に売り上げが落ち込んでいることを紹介しました。政府は雇用調整助成金の活用を呼びかけていますが、タクシー労働者は歩合制で働いている方が多く、売り上げ減少は収入源に直結しており、会社が休業手当を出す場合2/3補助するだけでは、規制緩和の嵐の中、経営が苦しいタクシー業界で労働者に支援が行き届くとは言いきれません。労働者への直接支援を求めました。

 長野県での新型コロナの影響は、台風19号災害、雪不足、消費税10%増税に続く打撃で、まさに四重苦です。治水対策、観光業支援、消費税5%減税など、もっともっと質疑回数、質疑時間を勝ち取って、追求していきたいと思います。日本共産党国会議員団を大きくしましょう。

(民主長野2020年3月13日付「駆ける」掲載)