国会質問

質問日:2020年 6月 2日  第201通常国会  国土交通委員会

大手開発業者優遇に 都市再生特措法

都市再生特措法は、特定の大手開発業者優遇につながりかねないと討論で批判。質疑で、コンパクトシティを進める「立地適正化計画」は、誘導地域で大型開発が行われ、誘導区域外では公共施設が集約されるなどして「暮らしていけない」と声が上がっていると指摘。人口が減少する地域に住んでいる人で「住み続けたい」と思っている人を支援すべきと訴えました。

質問の映像へのリンク

「特定の大手事業者につながりかねない」 2020.6.2

議事録

(質疑部分の議事録については作成され次第掲載します)

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都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対する反対討論要旨

 

私は日本共産党を代表し、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。

昨年の台風19号では、14県42市町において、立地適正化計画の居住誘導地域で浸水被害が発生しました。立地適正化計画を作成している自治体のうち、浸水想定区域など災害時の危険区域を居住誘導区域に含めている自治体が9割を超えていることが分かりました。本法案で、まちづくり計画を防災優先にし、浸水想定区域や土砂災害危険区域など災害リスクが的確に反映され、建築制限など規制が盛り込まれたことは当然のことであります。

しかし、民間都市再生事業計画の認定申請延長や一体型滞在快適性等向上事業に関して、問題があり賛成できません。

 

法案に反対する第1の理由は、民間都市再生事業が、大都市部の大規模開発事業を進める民間大企業、大手不動産、デベロッパーなど特定の大規模事業者を、容積率緩和、税制措置などで、優先的に優遇するものであるからです。その事業計画の認定申請の延長は認められません。

2002年に都市再生特措法を制定した当初、都市再生政策は、バブル崩壊後の低迷する大都市開発事業の打開策として打ち出されました。しかし、現在は、都市再開発ラッシュで、大手建設、不動産、開発事業者は、史上最高の利益を更新し続けています。その意味において、都市再生政策は、役割を終えています。アベノミクスによる都市再生政策は、国際戦略特区都市再生プロジェクトや国際競争拠点都市整備事業など特定の開発事業者等への手厚い支援をいっそう露骨にしています。2005年から民間都市再生事業計画の認定は132件にのぼり(20年4月末現在)ます。これらの開発事業者には、容積率緩和に加え、免税等による優遇は、13年度から7年間で400億円を超える額にのぼっています。

また、本法案にある民都機構の支援対象の拡大は、民間都市再生事業と同様に大規模事業者を優遇するものであり反対です。

 

第2の理由は、「一体型滞在快適性等向上事業」が、大都市部を中心に、「まちなかウォーカブル」推進事業などと一体として行われる「都市構造改変」や、他の都市開発事業とともに、特定の大手開発事業者を優遇する大規模開発事業を後押しする懸念があるからです。

「歩きたくなるまちなか」など、歩行者の利便に配慮したまちづくりは、クルマ中心のまちづくりから、歩く人に重点を置いたまちづくりへの転換であり必要なことです。

しかし、本法案で推進する「まちなかウォーカブル」事業は、官民連携と称して、街路、公園、広場など公共空間を利活用した民間事業を集中的・一体的に支援するとし、民間事業者に行政の普通財産を時価よりも低い対価で貸し付けるなど優遇します。さらに、大手開発事業者を含む都市再生推進法人に、道路や都市公園の占用・使用の許可に係る事務をおこなわせ、民都機構から融資を受けられるようにもします。

今年度から、予算措置においても、都市再生整備計画事業制度を再編し、民間事業者などが行う「都市構造再編集中支援事業」を個別補助を2分の1に拡充しています。

同事業は、こうした大手開発事業者を含めた民間事業者を優遇することになりかねません。

 

以上、反対の討論を終わります。

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関連資料

赤旗記事「大手優遇につながる/都市再生特措法改定案 武田氏批判」

参考資料

国土交通委員会資料20200602