国会質問

質問日:2020年 6月 12日  第201通常国会  予算委員会

新型コロナ禍でのGo Toキャンペーン、観光支援、学生支援について質問

本日、二次補正予算の質疑に山添拓参院議員とともに、予算委員会で質疑。

私は、Go to キャンペーン、観光支援、学生緊急給付金について。山添拓参院議員は、医療機関支援、文化芸術支援、予備費、電通問題、検察問題と縦横に。

私の質疑について。
私が取り上げたかったのは、宿泊業や学生たちの聞いてきた声です。学生緊急給付金では、私は萩生田大臣とのやり取りを通じて、自宅生かどうか、バイト減収50%以上か…の要件は、柔軟に対応できるものであることを確認しました。安倍首相も「大臣とのやりとりをテレビを通じて」と。学生のみなさん、あきらめないで!
宿泊業の方からは、「新たな借り入れの返済が始まるときが心配」との声を紹介。この声にどう応えるのか、全国の方に何らか力になれば。

Go to キャンペーンについて、経産省は電通から公募前に複数回のヒアリングをしていたと答弁。さらに真相究明を!

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学生への緊急支援給付金について 2020.6.12

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学生の切実な声を国会へ届ける 2020.6.12 武田良介議員コメント  参院予算委員委員会質疑を終えて

議事録

○武田良介君 おはようございます。日本共産党の武田良介です。
 ゴー・ツー・キャンペーンについてお聞きいたします。
 公募が始まったのは五月の二十六日、で、六月の八日までで委託先が決まる予定でしたけれども、仕切り直しとなりました。これ、なぜ仕切り直しになったんでしょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) 需要喚起のキャンペーン、ゴー・ツー・キャンペーンの事務局公募につきましては、事務局を一つにすることで、広報を始め、申請、審査、そして精算機能などの各キャンペーンに共通する機能を一体的に執行できるメリットがある一方で、観光、飲食、イベント、商店街という性質の異なる事業を統括する事務局の構造が複雑になってしまうといった課題が当初よりこれはありました。
 そのような中で、昨今の国会や国民の皆様の御指摘を踏まえて、より事務局の構造を簡素にする必要があると判断に至り、一旦、現在の一括による公募をやめることといたしました。
 今後は、それぞれの事業を所管する省庁、農水省、国交省、そして経産省ということになりますけれども、国交省の場合は観光庁ということになりますけれども、これまでの執行経験を踏まえて、事業分野に適した執行団体をそれぞれ選定すること等により、事業の適正な実施を図ることとしたいと考えております。

○武田良介君 今答弁の中にも、昨今の国会や国民の皆様の御指摘を踏まえて判断したということがありますが、これはどういう指摘でしょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) 本事業につきましては、国会等において、事務局は分野別に設置すべきではないかというのがまず第一点、そして公募プロセスが不透明といった様々な御指摘を受けていると承知をしております。そのような御指摘を踏まえて、より事務局の構造を簡素化する必要があるとの判断に至り、一旦、現在の一括をやめる、一括による公募をやめることといたしました。

○武田良介君 国会では事務局は分野別に設置すべきだという指摘があったということなんですが、少なくともこれ、国民はそういう思いじゃないと思うんですね。持続化給付金と同じ構造になるんじゃないだろうか、あるいは三千九十五億、これ多過ぎるのではないか、こういう国民の声が届いているのかというふうに思わざるを得ません。
 これ、ゴー・ツー・キャンペーンも電通を窓口に委託するという線で話は流れていたんじゃないだろうかと、電通丸投げでやろうとしていたのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) 本事業に関しましては、幅広い分野を支援対象とするものであります。様々な観点から政策課題を議論するために複数の事業者と面談を行っておりますけれども、公募開始前に特定の事業者を事務局として想定をしていたものではございませんとの報告を受けております。

○武田良介君 否定されるわけでありますが、確認をしていきたいと思います。
 公募前にヒアリングをした事業者は何者ありますか。

○国務大臣(梶山弘志君) 需要喚起キャンペーンの事務局の公募開始前から、事業の在り方について意見を得る観点から、約五十者と、どういう仕組みで需要喚起策を行うかなどについて御相談をさせていただきました。

○武田良介君 電通は含まれていますか。

○国務大臣(梶山弘志君) ゴー・ツー・キャンペーンの事務局の公募開始前からの、事業の在り方について意見を得る観点から、電通を含む約五十者と、どういう仕組みで需要喚起策を行うかなどについて御相談をさせていただいたところであります。

○武田良介君 それは経産省の方から聞き取りをしたということでしょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) このコロナ禍の問題が起きまして、すぐに影響を受けたのは観光業なんですね。観光業と経産省とでヒアリングをしている中で、この終わった後に需要喚起対策をしてほしいという話が三月頃からありました。
 そういった中で、当初は当方から申し込む形で面談を実施したと聞いております。その後は当方からの場合も先方からの場合もあると聞いております。

○武田良介君 なぜ電通にヒアリングをしたのか、改めて答弁いただけますか。

○国務大臣(梶山弘志君) 事務方に確認しましたところ、需要喚起キャンペーンの事務局の公募を開始する前から、本事業の在り方について意見を得ることを目的として、電通以外も含めた約五十社と、どういう仕組みで需要喚起を行うかなどについて御相談をさせていただいております。
 そのうち、電通は、過去に消費者にポイントなどのインセンティブを付与することで需要を喚起する事業を始めとして様々な事業の受託実績があることを踏まえて、今回の前例のない規模の事業を実施するに当たって参考とするためにヒアリングをしたと聞いております。クーポン券などの発行等もあるということでそういう形にさせていただきました。

○武田良介君 電通とのヒアリングは何回行われているんでしょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) 電通とは複数回打合せを実施したとの報告を受けております。電通とは複数回と申しましたけれども、十回程度の面談を実施しておりますとの報告が、ただ、電通以外にも十回程度の面接を行った、面談を行った事業者が複数、複数者いるとの報告を受けております。

○武田良介君 いや、かなりのヒアリングを行っていると。
 これ、経産省から電通に対してそういうヒアリングをやってきたわけですね。やっぱりその当初から電通が委託されるということが念頭に置かれていたのではないかと、やはりそういうふうに思えてならないんですけれども、総理、いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これまでの経緯については既に梶山大臣から答弁をさせていただいておりますが、今回、国会における様々な御指摘を踏まえまして、観光、運輸業、飲食業、文化芸術を含めたイベント、エンターテインメント事業という事業ごとにそれぞれ最適の、最適な執行体制を構築することとしたものと私は承知をしております。

○武田良介君 大臣に、じゃ、もう少し聞きますけれども、これ、仕切り直して各省に分けたということでありますけれども、そうすれば、これ三千九十五億という事務委託費用は減らすことができるんでしょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) 先ほど申しましたように、経産省、農水省、そして国交省ということで、それぞれの専門分野に分けさせていただきました。そういった中で効率的な予算の使い方ができると思っておりますし、それが安くなるか高くなるかというのは、また結果を見なければ何とも言えません。何とも言えません。それは結果を見なければ何とも言えないということであります。
 ただ、上限額は抑えてあるということでありますけれども、その事務費用を抑えることによってクーポン等に回すこともできるということでして、そういったことも含めてしっかりと対応をしてまいりたいと思います。

○武田良介君 いや、それできるんですか、大臣。目間流用はできるんですか。

○国務大臣(梶山弘志君) 目間流用の件ということですけれども、予算の科目の流用、変更ということでありますけれども、財務省に確認の上、できるということであります。

○武田良介君 引き続きそれ確認させていただきたいと思いますけれども、今の答弁からしても、要は、計上額そのものは減らない、結果減ったらいいよねという話だと思うんですよね。これ、その事務委託費用を減らすことが目的ではないということだと思うんですよ、この分けるにしても。
 結局、これ、やっぱり三千九十五億もの事務委託費用を電通へ流しては国民の批判は避けられないということだから、これ仕切り直したんではないかと。改めて、総理、いかがでしょう。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま大臣から答弁をさせていただいたんですが、これは、この事業につきましては、経産省、そして農水省やあるいは国交省、これ多岐にわたるわけでございまして、先ほども答弁させていただいたんですが、これは観光、運輸業、また飲食業、そして文化芸術を含めたイベント、エンターテインメント事業という事業ごとにそれぞれ最適な執行体制を構築することによって、より適切な対応、執行ができると、このように考えたということでございます。

○武田良介君 国民の疑念は晴れないと思いますので、引き続き追及をしていきたいというふうに思います。
 次に、観光支援について伺いたいと思いますけれども、今回の二次補正予算で観光支援策にはどんなものがあるか、大臣、よろしくお願いします。

○国務大臣(赤羽一嘉君) 大変、新型コロナウイルス感染症の拡大の中で大きな被害を受けた観光関連産業につきましては、一貫して御答弁させていただいておりますように、支援には三本柱を考えていると。一つ目の柱は早期の終息、これは最大の支援だと。二つ目は事業の継続のための資金繰りと雇用の確保ということで、これは関係省庁とも連携でございますが、雇用調整金ですとか無利子無担保保証、これの援用と。そして三つ目は、落ち着いたらということで、強力な需要喚起策ということでゴー・ツー・トラベル事業ということを用意しております。
 ゴー・ツー・トラベルは一次補正で計上を認めていただいているわけでございますので、二次についてはこの雇用調整助成金の拡充ですとかということになっておりますので、特に雇用調整助成金についてはなかなか手続が難しいという現場の声も聞いておりますので、観光庁の予算で簡単な申請の仕方という動画も作らせていただいて、それを業界のみならず幅広く今敷衍をしておりまして、そうしたことで、せっかくの支援でございますので、より多くの人に裨益できるようにということで今努めておるところでございます。

○武田良介君 今、動画を作ってという話はありましたけれども、二次補正の中で観光そのものを支える支援というのは、これ直接的なものないんですね。私も、非常に深刻なだけに、二次補正に盛り込まれていないということはこれ残念に思っているところなんですけれども。
 もう一点教えていただきたいんですが、全国の宿泊事業者数、それから、そのうち従業員三十人未満の中小規模の事業者、これ、どれだけあるか教えていただけますか。

○国務大臣(赤羽一嘉君) よく御承知だと思いますが、全国では五万八千九百九十の施設がございまして、今言われた従業員三十人未満、五万三千三百十施設でございます。このように観光関連産業というのは中小規模、中小企業、また小規模事業者の方がたくさんいらっしゃるので、より大きな支援が必要だと思っております。
 先ほどちょっと申し忘れましたが、この二次補正の中で、復興の特別、復興基金ですね、地方創生の臨時交付金について三兆円、計、積み増しをしております。この中で観光を応援する事業がございまして、それぞれの地方自治体でゴー・ツー・トラベル事業の発動の前に、その間をつなぐように、六月、七月を大体想定されてではございますが、県独自の県民割引といったような形でのクーポンが実施されておりまして、これは地方の、全国の地方運輸局からそれぞれの地方自治体にこれ是非敷衍的に使っていただきたいということで、もう沖縄県ですとか福島県、もう予約の数をあっという間に売り切れて、福島県では、昨日知事から伺いましたが、当初一万五千枚の、あっ、二万四千枚の発行予定だったのが十五万枚追加をするということで、現場でもしっかり頑張っているからこちらも国としてもしっかりサポートしていこうと、こう考えているところでございます。

○武田良介君 もうこの先答弁いただきたいことを大分お話しいただいたんですけれども、中小規模の事業者の方はかなり多くいらっしゃるんですね。こういう皆さんに、今、目の前で本当に困っている事業者の方に届く支援を今必要だと思うんです。
 長野県の昼神温泉というところでお話を伺いました。当面の資金で五千万円以上借り入れたというある旅館の方、この二か月ちょっとで借り入れた額の半分が出ていってしまったと。今、旅館業の者が懸念をしているのは、一年後、二年後に返済が必要となったときにばたばたと倒産する事態だと、返済額が増えた、しかしお客さんがすぐに戻ってくる見込みもないと、良くなる要素が乏しい中でこのままでは倒産してしまうと、こういう声だったんです。
 こういう事業者の方にどう支援をされるのか、大臣、よろしくお願いします。

○国務大臣(赤羽一嘉君) 当初から、小規模・中小企業が多い旅館業の皆さんと話をしていると同様の話を聞いておりました。融資よりも、払わなければいけない公租公課とかNHKの公共料金を少し猶予してもらいたいとか減免をしていただきたいと、そうした声に全力で今応えて実現をしているところでございます。
 また、何とか事業を持ちこたえていただいて、ゴー・ツー・トラベル事業の一番の目的は観光客の皆さんの流れを取り戻すということです。観光客の皆さんが宿泊をしていただいて、その地域でお土産物を買い、食事をしていただく、またいろんな施設を回っていただく、そうしたことが事業の予算規模の二倍にも三倍にもこの経済の波及効果があるというふうに思っておりますし、観光関連の業界の皆さんから大変強い期待もされておりますので、しっかり速やかにスムーズに発動できるようにと、今全力で取り組んでいるところでございます。

○武田良介君 持続化給付金ですとか貸付けですとか、これももちろん大切だと思っておりますし、需要喚起策も否定しているわけではありません。それももちろん大切なんですけれども、今、ホテル、旅館を始め地域の大切な観光業を潰さないための支援を行う、やっぱりそのことが大事だというふうに思うんです。
 その意味では、先ほど少し触れておられましたけれども、地方創生臨時交付金、今回増額もされました。これを活用して、地域の実情に応じた観光支援策を今できるかどうかと、こういうことが大事だというふうに思っております。
 この臨時交付金も活用して観光業の皆さんを守ってほしいと、そういうメッセージを出していただくべきではないかというふうに思っておりますが、大臣、重ねていかがですか。

○国務大臣(赤羽一嘉君) 国会の中で、今こうした状況の中で、観光に対する気分というのが、国民の皆さんの気分というのはどうなのかという御疑問を呈された御質問も幾つかいただきました。
 私たちもそうしたことを心配をしておりましたが、実際、全国の地方自治体独自の県民割引といったようなことの中で、先ほど申し上げましたように、大変な勢いの予約、これは恐らく、観光したいというより、なじみの旅館ですとか旅行業者、大変苦しんでいるという人たちを見ていて、地元の人たちとして支えていこうという国民の皆さんの表れだと思いますので、そうした思いにしっかりと応えていけるように頑張っていきたいと思っております。

○武田良介君 総理、今回、ゴー・ツー・トラベルを見ても、これ予算は大体一・三兆円あり、また予備費も多額のものがあるというわけであります。これ、必要な見直しも行って、予算の修正も行って、観光業を倒産させない、そういう支援を決断していただきたいと思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この七年間で初めて四十七全ての都道府県で有効求人倍率が一倍を超えたんですが、それはやはり観光が果たした役割は大変大きいと、こう思っております。地域において雇用をつくり、そして雇用を守ってきた、この観光業が今感染拡大によって大きな被害を受けているのは、深刻な状況にあるのは事実でございまして、そうした皆さんの事業と雇用を守り抜いていく上において、実質無利子無担保、返済五年据置きの融資、あるいは持続化給付金などの支援策を講じると同時に、また今般、資本性資金の供給を可能とする新たな制度を設け、事業継続を強力に支援するということにしたところでございます。
 今後、夏に向けて、感染の状況を見極めながら段階的に観光を再開していくこととなりますが、宿泊旅行商品の割引に加えまして、地場の土産物店、また飲食店などで幅広く使用できるクーポンを発行するゴー・ツー・トラベルによって大胆な観光需要の喚起策、これは大臣が答弁をしたとおりなんですが、さらに、観光産業を地域から力強く回復させるためにはそれぞれの地域の特性に応じた支援策を講じることも重要でございまして、こうした地域ごとのきめ細やかな支援に活用できる地域創生臨時交付金を是非各地域で御活用していただきまして、力強い地域経済の回復につなげていきたいと考えております。

○武田良介君 今苦しんでいる観光業を始め、そういう全ての業者の皆さんに直接届く、そういう支援を是非打っていただきたいと重ねてお願いをしたいと思います。
 次に、アルバイト収入が減収した学生への緊急給付金について質問させていただきたいと思います。
 パネルを用意いたしました。(資料提示)これ、給付金を申請する際に学生に提出を求める誓約書であります。
 これ見ますと、家庭から多額の仕送りを受けていない、あるいは自宅外で生活をしている、アルバイト収入五〇%減、幾つもの条件が付いているんですが、なぜこんなに条件付いているのか、大臣、御説明いただけますか。

○国務大臣(萩生田光一君) 学びの継続のための学生支援緊急給付金につきましては、アルバイト収入が大幅に減少し、大学等での修学が困難になっている学生等を対象としております。本給付金は国費による支援であることから、給付金の趣旨を踏まえた一定の要件を設けております。要件を考慮した上で、大学等が特に必要と認める者を対象とすることとしており、最終的には大学等が学生等の自己申告状況に基づき総合的に判断を行うこととしております。
 いずれにしましても、迅速かつ確実に支援が行き渡るように努めるとともに、学業の継続が困難と認められる学生の支援に万全を期してまいりたいと思います。

○武田良介君 学生を諦めさせるようなことがあってはならないということを私は思っております。
 幾つか確認をさせていただきたいと思うんですが、これ、要件に自宅外で生活とありますけれども、自宅生は対象外なんでしょうか。

○国務大臣(萩生田光一君) 先生、資料に申告書を、コピーを皆さんに配っていただいたんですけれども、本当はQアンドAも一緒に配っていただくと分かりやすいんですけれど、自宅生であっても家庭から学費等の援助を受けていないなど、家庭から自立してアルバイト収入により学費などを賄っている学生等の場合は対象となり得ます。これらも是非大学の方で、一番身近で学生さんを見ている大学でその実情に沿って総合的に判断していただいて、申請していただきたいと思います。

○武田良介君 対象になると。
 アルバイト収入五〇%以上減少していないと、これ申請できないんでしょうか。

○国務大臣(萩生田光一君) そこの申告書には五〇%以上減少して……(発言する者あり)あっ、ごめんなさいね、誓約書にはアルバイト収入が五〇%以上減少している者を対象となっておりますけれども、別添のQアンドAでも示しておりますけれども、先月の収入から五〇%減っているか減っていないかじゃなくて、アルバイト、学生のアルバイトって例えば試験の時期なんかはなかなか多くやれないですよね。ですから、一番低い金額のところを取っていただいてその月で比較をしていただいても結構ですし、五〇%というのは一つの目安であるということをQアンドAでも示させていただいておりますので、明らかに収入が減っているということを学校側で認めていただければ、それに沿った形で申請をしていただきたいと思っています。五〇%というのはマストではございません。

○武田良介君 マストではないと。
 もう一つ確認しますが、新入生はそもそもアルバイトの減収がないがために、これ申請できないということになってしまうんでしょうか。

○国務大臣(萩生田光一君) 新入生においても、アルバイトを予定をしていた人たち、大勢いらっしゃったと思います。三月に大体新しい新居を見付けて、特に新入生の場合は土地勘のないところに来て、そして求人雑誌だとかネットを見付けてアルバイトに申し込んだんだけど、一度もシフトに入らないうちに学校が休校になってしまってバイトもなくなってしまったという学生さんも当然いらっしゃるというふうに考えておりますので、そういった場合には、自分が申し込んでいたアルバイトが週三日間、時給幾らで、一か月働けばこのくらいの収入を当てにしていたということをちゃんと書いていただければ、それを読み取るようにさせていただいております。このこともQアンドAに示させて学校に伝えています。

○武田良介君 もう一点。例えば、信州大学のホームページ見ましたら、申請期限は六月十二日となっているんですね。今日なんです、これ。
 今日過ぎたらもう申請できないんでしょうか。

○国務大臣(萩生田光一君) この制度は、当面困っている学生たちを緊急に支援するためで、推薦を二回に分けて行うこととしております。
 一次推薦の締切りを六月十九日というふうに設定しておりますので、六月十九日までに学生支援機構に書類を出すことを逆算して各学校が独自の締切日を設定しているんだと思います。仮に、この六月の信州大学の申込日に間に合わなくて、しかし、これは是非申請したいという学生さんがいましたら、二次推薦をやることをあらかじめ大学には伝えております。
 したがって、多分、二次推薦の日時というものが学校で告示になると思いますので、その日程に合わせて是非申し込んでいただければ結構でございます。

○武田良介君 ずっと確認してきたもの、やはり大学によって判断というのもあるわけなんですけれども、これパネル、もう一つ用意いたしました。
 全国の学生による、一律学費半額アクションが行った調査であります。これ、切実な声が実際出ているんですね。四月、五月のバイトのシフトがゼロで給料はゼロにもかかわらず、奨学金という借金を借りていないので支援されないのはおかしい。母子家庭でもなく下宿生でもなく、アルバイト収入の実績もない僕のような者には今回の支援制度の利用は難しいと大学に言われたと。現にその学生たちの不安の声が広がっているわけですね。
 今確認したように、要件は機械的な選別の基準ではないということだと思うんです。学生はどんどん申請をする、大学は支給できるかということで選別せずにどんどん支援機構に推薦をしていく。総理に是非、そうやってこの制度を大いに活用していただきたいという、そういうメッセージを発していただきたいと思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子供たちの未来が家庭の経済事情によって左右されてはならない、また、今回のコロナ禍によって学生を諦めさせるようなことがあってはならないということについては、これは武田委員と我々も考え方は全く同じでございます。
 その考え方から、本年四月から、真に支援が必要な子供たちに対する高等教育の無償化を開始をしたところでございます。さらに、今般の感染拡大に当たっては、その影響を受けて家計が急変した学生を高等教育の無償化の支援対象にするとともに、授業料等の納付が困難となった学生に対しそれらの減免を行った大学等への助成や、経済的に厳しい状況にあるアルバイト学生に対し予備費を活用して最大二十万円の給付金を行うなど、様々な支援を行っております。
 そしてまた、今、武田委員と文科大臣とのやり取りを聞いていただいた学生の皆さんが、一応そうした要件を設けていますが、相当柔軟に対応していく、それぞれの学生の状況を見ながら、一番身近で見ている学校に判断をしていただくということにしているわけでございまして、その辺のところも御理解が進んだのではないかと思いますので、どんどん活用していただきたいと、このように思っておりますが、政府としては、こうした取組を通じて、今回の感染症の影響によって子供たちの学びの機会が奪われることのないように対応してまいりますとともに、子供たちの誰もが自らの意欲と努力によって明るい未来をつかみ取ることができる、そういう社会をつくっていきたいと考えております。

○委員長(金子原二郎君) 以上で武田良介君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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関連資料

しんぶん赤旗「政府・電通 疑惑ぞろぞろ/山添氏 中企庁長官との癒着追及/武田氏 「別事業10回ヒアリング」/参院予算委」

しんぶん赤旗「論戦ハイライト/医療・文化・学生・観光 支援の抜本的拡充を/電通疑惑 徹底究明こそ必要/参院予算委 山添・武田議員が質問」

参考資料

20200612参院予算委提出資料